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2022.01.13

スペイン、マドリードの中心部に新たな世界遺産誕生。「プラド通りとブエン・レティーロ公園地区。芸術と知の景観」

ユネスコ世界遺産の登録数が世界第4位を誇るスペインで、2021年7月、49番目となる世界遺産が新たに誕生した。場所はマドリードの中心部、シベレス広場とアトーチャ駅の間にあるプラド通り、レティーロ公園、ヘロニモス地区。この地域全体を“光の景観”と称し、「プラド通りとブエン・レティーロ公園地区。芸術と知の景観」がヨーロッパで初めて、歴史的都市景観として世界遺産に登録された。今後、海外旅行が再開した際にぜひとも訪れたい、新たなスペインの魅力を紹介する。



  16世紀にヨーロッパの都市で最初の並木道「プラド通り」が創設されて以来、市民たちが憩いの場所としてここを使用。道の整備、木々や噴水による美化をはじめ、市街地開発が進められてきた。また、自然科学博物館(現在のプラド美術館)、王立植物園、王立天文台が設立されるなど、文化、科学、そして自然が共存する優れた都市環境を構成し、発展を続けてきた場所である。その後、こうしたまちづくりはスペイン国内やラテンアメリカの多くの都市のモデルとなった。 190ヘクタールを有する広大なエリアに位置する21の重要文化財をはじめ、計89カ所に及ぶスポットが一体となって世界遺産に登録された。現在のマドリード市庁舎であるシベレス宮殿をはじめ、数々の主要な建物や美術館、博物館など多くの見どころが集中するほか、モニュメントも必見。その中から代表的なスポットを紹介する。

 

公式WEBサイト:プラド通りとブエン・レティーロ公園地区。芸術と知の景観

https://paisajedelaluz.es/

 

ピンク色表示の箇所が世界遺産「プラド通りとブエン・レティーロ公園地区。芸術と知の景観」エリア

 

100万点以上の植物標本や約1万枚のデッサンを所蔵。5,000種以上の植物に囲まれて散策を楽しめる。
王室の絵画コレクションをはじめ、ベラスケス、ゴヤ、エル・グレコ、ティツィアーノなどの名作を所蔵する世界有数の美術館。

 

パブロ・ピカソの「ゲルニカ」をはじめ、スペインおよび海外の重要な近現代美術の名作を所蔵。

 

125ヘクタール以上の敷地に1万5,000本以上の木が茂り散策に最適。市民の憩いの場となっている。

 

ゆったりとした空間で、7世紀にわたるヨーロッパ絵画の歴史を堪能できる。

 

マドリードのシンボルとなっている壮大な凱旋門。

 

15世紀末、カトリック両王の命により建設された教会。内部には貴重な彫刻作品が残る。

 

国王カルロス3世が、18世紀末に建設を命じ建設。マドリードのシンボルのひとつ。

 

現在のマドリード市庁舎。展望台からは、美しいパノラマを望むことができる。
天文学者ウィリアム・ハーシェルが設計した反射望遠鏡のレプリカが設置されている。

 

歩行者専用道路でさまざまジャンルの書籍を販売。

 

バルセロナやアンダルシアへの高速鉄道始発駅。世界遺産登録エリアへのアクセスに便利。

 

アルカラ通りとセビージャ通りの間、旧エキタティバ館に、世界一流ブランドのファッション、小物、化粧品、ジュエリー、時計を取扱う40以上の店舗が揃う高級ショッピングモール「ガレリア・カナレハス」がオープンした。

 総面積15,000㎡、1階と2階のショッピングエリアのほか、地階にはミシュランの星を獲得した著名シェフが手がけるレストランを揃える。

 ガレリア・カナレハスは、市内中心部の歴史的建築物7棟を1つに統合したプロジェクトの一部で、同複合施設内には、スペイン1号店となるフォーシーズンズホテルやレジデンス、400台以上収容可能な新パーキングも含まれている。第一弾として、2020101日には、エルメスがオープン。2022年春には、その他の店舗のオープンが予定されている。

 

公式WEBサイト : ガレリア・カナレハス http://www.galeriacanalejas.com

 

 

地階にある、面積4,000㎡以上のガレリア・カナレハスのレストランエリアでは、ハイレベルな美食を提供。国内外のトップシェフが率いる、さまざまな種類と国籍のレストラン14店舗が備い、極上のグルメ体験が楽しめる。

面積650㎡以上のガストロノミー・マルチスペース「MAD Gourmets」では、スペインの代表的なタパスから、国際的なガストロノミーの最新トレンドまで、様々なジャンルを揃え、最高の料理に加え、食の楽しみも提案する。

 

 

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