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2025.08.20

ウイングトラベル

★海外旅行マーケット成長のカギは若年層

 JTBレポート、為替動向への抵抗少なく

 

 JTBは2024年の日本人海外旅行マーケットの実態をまとめた「JTB海外旅行レポート2025 日本市場における海外旅行のすべて(通称:JTB REPORT)」を発行した。それによると日本のアウトバウンド需要回復が周辺諸国と比べて遅れを見せる中で、20代女性による海外旅行が活発になっていることがわかった。また、海外旅行意欲と為替レートの関係を見ると、若年層は為替レートに左右されることなく旅行実施を判断をする傾向が強く、為替が円高に振れる動きが見込みづらい中で若年層が当面の需要回復をけん引していくと指摘した。

 

 コロナ禍からの回復、周辺国・地域から遅れ
 韓国、台湾の回復率99%、日本は65%にとどまる

 

 JTB REPORTはJTB総合研究所が独自のアンケート調査や各関係機関の統計資料に基づきマーケットの構造や動向を分析・編集したもので今年で38回目の発行となる。
 レポートの第1章では2024年の日本人海外旅行者数の動向をまとめた。2024年における海外旅行者数は1300万7000人で、新型コロナウイルス感染拡大前の2019年以来となる1000万人台に回復した。しかし、過去最高の2008万人となった19年との比較では35.2%減となっており、依然として海外旅行の需要回復に時間がかかっている様子が見られる。
 中国を除く東アジア発のアウトバウンド需要と比較してみても韓国は19年比で99%、台湾も同様の回復率を見せており、周辺国・地域の中でも日本人海外旅行者の回復遅れが鮮明であると指摘した。

 

※グラフ=東アジアのアウトバウンド回復率の比較(JTBレポートより)