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ANAHD、NCAの子会社化で日本最大の物流インフラへ

世界14位の貨物輸送、欧米とアジア中国に強み
ANAホールディングス(ANAHD)は8月4日、日本貨物航空(NCA)の全株式取得を発表した。両社は2023年3月にNCAを子会社化する基本合意を締結し、それから約2年5ヵ月の間、関係国の当局から認可取得に努めてきた。それがこの度、最後の中国当局からの認可が得られたため、今月1日付けでANAHDは株式交換による全株式の取得を実現した。2社が連携することで、ANAグループの広範囲な国際線ネットワークにNCAの欧米の大型貨物便ネットワークが加わることになり、国際航空貨物の分野で日本とアジア・欧米間の輸送力を拡大する日本最大のコンビネーションキャリアとなり、貨物事業の競争力を一層強化する。
ANAグループでは、航空物流会社のANA Cargoが貨物専用の767Fを6機、777Fを2機の合計8機のフレイター機を保有し、アジア・中国を中心とした世界各国へ運航する。一方でNCAでは、大型フレイターの747-8Fを計8機保有し、北米・欧州を中心に運航する。この度NCAがANAグループへ加わったことで、合計16機のフレイターを保有する航空会社グループとなり、世界でも14位の輸送重量規模を持つことになる。さらにANAでは、フレイター機だけでなく旅客便のベリー部を活用した輸送を行っており、幅広い国際線ネットワークによって、2社の強みを生かしたシナジー効果も今後期待される。
※写真1=NCAがANAグループに加わり、ANAHDの芝田社長とNCAの本間社長が握手