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2025.08.04

WING

航空各社の夏期予約、国際線が前年上回る予約に

  大手、LCCとも増加、ハワイなどリゾート路線好調

 本邦航空各社は、夏期繁忙期(2025年8月8~17日)の予約状況を発表した。国際線ではおおむね前年を上回り、全日本空輸(ANA)便では前年同期比10.5%増の24万7764人、日本航空(JAL)便では3.5%増の21万7738人となって、緩やかに回復してきた日本発需要は本格的に回復してきたといえる。
 比較的好調な大手2社の国際線を方面別に見ると、どちらもハワイなどリゾート路線が好調。ANA便のハワイ線は夏期では過去最高の予約数となる4.6%増の2.3万人となり、JAL便のハワイ・グアム線では13%増の2万4935人となった。また欧州方面やアジア方面も比較的好調で、2社とも予約数を前年よりも伸ばした。また注目すべきは予約率の高さで、ほとんどの方面で8割から8割後半となり、日本人も海外旅行の機運が高まっているようだ。
 国内線の予約は、2社ともほぼ前年並み。ANA便では2.5%増の149万7395人で、予約率が3.8ポイント上昇の85.4%。JAL便では1.5%減の104万2929人で、予約率が0.4ポイント低下の77.7%となった。予約数は前年並みか、それ以上の数を確保し、予約率も比較的高い水準で推移した。また方面別では、2社とも沖縄方面路線で比較的高い予約率を確保。さらにANA便では北海道方面と、万博を開催している関西方面が好調となった。JAL便で好調なのは、中国・四国・九州方面で、いずれも前年を上回る予約数となった。
 中堅航空各社による国内線の予約状況は、前年並みかわずかに下回る予約となった。ADOやソラシドの予約数は前年を上回っており、北海道方面や九州方面の旅行需要が伸びたかたちだ。
 LCC各社による国際線では、供給を伸ばしてほとんどの予約が前年を上回っており、特にZIPAIRで予約を伸ばし、ピーチでもバンコクやシンガポールが堅調で、中距離路線も好調に推移した。またLCCの国内路線はおおむね前年並みにとどまるかたちとなった。

※写真=今年度夏季繁忙期は、国際線予約がリゾート中心に伸びており、国内線では前年並みで推移した