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2024.03.19

WING

高砂熱学、月面での水素・酸素生成装置開発

 ispaceの月面ランダー搭載、24年冬打上げ

 高砂熱学工業は3月18日、月面での水素と酸素生成することができる月面用水電解装置フライトモデルの開発を、今年1月に完了したことを発表した。
 このフライトモデルは宇宙ベンチャーのispaceに引き渡し済みで、現在、ispaceが開発した月面ランダーへの搭載に向けて、現在、茨城県つくば市にある宇宙航空研究開発機構(JAXA)のispaceの拠点内にあるという。2024年冬に打上げ予定のispaceの月面探査プログラム「HAKUTO-R」のミッション2ランダーに搭載して、月へと向かう予定だ。
 高砂熱学工業の小島和人社長は同日、都内で開催した記者会見において、昨年10月に創立100周年を迎えたことに触れつつ、「これまで空調設備を中心に事業展開してきたなかで、第2世紀、次の100年、我々はどのように未来社会に貢献するべきかと社内でミッションを考えた」ことに触れつつ、「建物のみならず、地球環境に資する技術を作って地球に貢献しようということが当社のビジョン。まずは地球での空間創造、並行して月面、そして宇宙の空間創造を確立していくことが、100年前にベンチャー企業としてスタートした高砂熱学工業の目指す道だ」と話すなど、同社が宇宙事業へと踏み込む理由を説明した。

※写真=高砂熱工業が開発した月面水電解装置のエンジニアリング・モデル

※この記事の概要
・栗田工業の超純水を月面で電気分解
 目標は月面で少量でも水素・酸素生成を など