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東レ、強度・表面品位維持できるCFRPリサイクル技術確立
リサイクル炭素繊維用いた炭素繊維不織布も開発成功
東レは10月31日、熱硬化性樹脂からなる多様な炭素繊維複合材料(CFRP)を分解し、炭素繊維の強度や表面品位を維持可能なリサイクル新技術を確立したほか、同技術で得られたリサイクル炭素繊維(rCF:recycled Carbon Fiber)を用いた新たな炭素繊維不織布を開発することに成功したことを発表した。
航空機や風力発電の風車など、多用途に利用されているCFRP。航空機では軍用を皮切りに、787やA350に代表されるように、全複合材製の旅客機も登場した。そうしたCFRPを多用した航空機も、徐々に退役フェーズを迎える機体が現れるようになってきた。CFRPのリサイクル手法は様々な検討がなされてきており、廃棄CFRPから取り出したrCFの用途としては、鉄鋼炉の還元剤としてのケミカルリサイクルが進んでいる。さらに、廃棄CFRPを高温で熱分解してrCFを回収・再利用するマテリアルリサイクルの技術開発も進んでおり、射出成形用途を中心に市場が拡大している。
