記事検索はこちらで→
2025.07.31

WING

川重裏金問題など巡り海自トップら93人処分

 トップ海幕長は減給1か月
 
 防衛省は7月30日、海上自衛隊潜水艦修理を巡る川崎重工業の裏金問題など、複数の不適切事案を受けた処分の内容を公表した。同日付で、「職務上の注意義務違反」として73人を訓戒、17人を注意、「指揮監督義務違反」として2人を訓戒の処分にした。齋藤聡海上幕僚長については、隊員やその服務を監督する立場にありながら改善などの努力がなされなかったとして、減給1か月(10分の1)とした。齋藤海幕長は同日開いた記者会見で、「不適切事案の原因の1つとして、コンプライアンス意識の欠落があったと考えている。私自身、隊員の教育、部隊の組織管理を指揮監督する責任を持っているにも関わらず、それを果たし得なかった責任を問われるのは当然のことだと認識している」と述べた。
 同事案においては、川崎重工が潜水艦の修理契約において、架空取引などを行うことで裏金をねん出し、海上自衛隊員の艦内生活用備品や個人装備、さらには一部隊員の私物の提供に充てられていたことが問題となった。私物を要望したと認められる十数名を特定しており、一部は自衛隊員倫理規定違反の可能性がある。