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JAL、大気からCO2除去する米Heirloom社へ出資

石灰石使った技術で排出ゼロ手法を多角化
日本航空(JAL)は12月5日、大気から二酸化炭素を直接回収する「Direct Air Capture」技術を持つHeirloom Carbon Technologies社(米カリフォルニア、Shashank Samala CEO)へ出資したことを発表した。これで2050年のCO2排出量実質ゼロの実現に向けた手法を多角化して取組みを加速させるとともに、世界の脱炭素に重要なCO2除去技術の発展に貢献するとしている。
Heirloom社は2020年設立のベンチャーで、供給制約のない石灰石を使って効率的にCO2除去を行う。2023年には米国で初めて商業プラントの運営を開始しており、2026年にはさらに大規模なプラントの稼働開始を予定している。
JALでは24年3月に、海水を活用して炭酸イオンを電気化学的な方法で回収する技術を持つ米国ベンチャーのCaptura社へCVC投資を行ったところ。それに続く今回の出資では、石灰石を活用することでCO2を除去することができる。Captura社とHeirloom社によって創出されるカーボンクレジットの活用などによって、脱炭素化に貢献するとしている。
※写真=Heirloom社の回収CO2貯蔵タンク(提供:JAL)