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2020.09.02

WING

IATA7月、世界の旅客需要は79.8%減少

ジュニアックCEO、「業界は依然大部分が麻痺」

 国際航空運送協会(IATA)は9月1日(ジュネーブ現地時間)、世界の航空旅客市場動向(国際線・国内線平均)について、旅客需要を表すRPKが対前年同月比79.8%減少したことを発表した。6月のRPKは前年同月比86.6%減少しており、減少幅はやや改善。IATAはロシアと中国を中心とした国内線市場が牽引したと分析した。一方、国際線市場については、シェンゲン圏における市場再開が欧州の国際線需要を後押ししたものの、その他の国際市場では6月からの変化はほとんど見られなかったとして、依然として厳しい状況にあるとの見方を示した。
 座席供給量を示すASKは対前年比70.1%減少。座席供給量を大幅に絞っているにも係わらず、搭乗率は7月として過去最低の57.9%に留まった。
 本来ならば夏の旅行シーズンに沸く7月だが、IATAのアレクサンドル・ドゥ・ジュニアックCEOは「航空需要の危機は7月もほとんど休むことなく続いた」と振り返った。「本来ならば潜在的な航空利用者者の5人のうち4人が自宅に留まっているため、航空業界は依然として大部分が麻痺している」とし、「政府が国境を再開放あるいは再度閉鎖したり、検疫を撤廃あるいは再実施するなど、多くの消費者は渡航計画を立てることができず、航空会社も運航を回復する自信を持つことができない状態だ」と現状を嘆いた。・・・

 

※写真=需要崩壊の7月。夏の旅行シーズンが期待はずれのものとなり、航空業界の焦りは高まっている