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2020.07.10

WING

IATA、持続可能な航空代替燃料生産促進をIEAに要望

年産70億リットル生産必要、19年消費量の2%が分岐点

 国際航空運送協会(IATA)は7月9日(ジュネーブ現地時間)、国際エネルギー機関(IEA)に対し、新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を被った業界の回復を後押しするべく、持続可能な航空燃料(SAF)への投資を優先することを求めた。IATAは持続可能な航空燃料の生産が、現状では小幅なものに留まっているとし、IEAは各国政府や燃料業界の利害関係者と共に、持続可能な代替航空燃料の生産を推進立場にあるとの認識を示した。
 IATAは現在の持続可能な航空燃料の生産量について、「年産5000万リットル」と推定。持続可能な航空燃料のコストが、既存のジェット燃料と価格競争力のあるレベルにまで低下する生産規模の転換点に到達するには、「生産量が70億リットル、つまり2019年の消費量の2%に達する必要がある」と分析した。
  IATAのアレクサンドル・ドゥ・ジュニアックCEOは、「新型コロナ危機からの経済復興のために政府が投資している莫大な額の資金は、航空業界のためのエネルギーを変革するチャンスだ」とコメント。「これを達成するためには、政府、金融界、燃料メーカー(大小を問わず)が、手頃な価格で持続可能な航空燃料の生産量を急速に増やすという目標に向けて協力しなければならない」ことを強調した。・・・

 

※写真=IATAが持続可能な代替航空燃料の生産拡大を要望。年産70億リットルは必要だと訴えた