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2025.10.16

WING

サプライチェーン問題、航空会社は110億ドル超損失

 IATAらサプライチェーン再生へ提言

 国際航空運送協会(IATA)は、マーシュ・マクレナン傘下の経営コンサルティングのオリバー・ワイマンと共同で、「民間航空機サプライチェーンの再生」をまとめた。この報告書では、機体メーカーによる生産の鈍化により、「2025年に航空会社は110億ドル以上の損失を受けている」ことを指摘し、サプライチェーンの早期の正常化を訴えた。その上で、MRO部門がOEM主導の商用ライセンスモデルへの依存度を下げ、代替的な材料・サービスの調達へのアクセスを容易するなど、複数のサプライチェーン問題緩和策を提案した。
 パンデミックの発生で多くの人材が去った民間航空機製造。その影響は未だに続き、サプライチェーン上に大きな問題を抱えている。その結果、新造機の引き渡し遅れが多発しており、航空会社は思うように需要の取り込みを図ることができていないことのほか、フリート計画やネットワーク戦略の見直しを余儀なくされている。