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2020.02.04

WING

日米、3ヵ所の米軍基地で施設提供など合意

空母艦載機移駐で整備完了の岩国施設提供

 日米合同委員会は去る1月30日に、米側への施設提供など3件の事案について合意した。対象の施設は、埼玉県の所沢通信施設、神奈川県の厚木海軍飛行場、山口県の岩国飛行場となる。
 所沢通信施設では、アンテナ3基のほか、付帯施設の門、囲障、通信装置、電話線路、電力線路を米側へ提供する。これは、すでに日米間で合意した提供施設移設整備工事に伴うもの。それら施設の整備が完了したため、委員会では米側へ提供することを承認した。
 厚木海軍飛行場では、給電のためのユーティリティ設置について承認した。これは、施設整備移設部会からの指摘によって、日本側が整備を行うこととなった。部会によれば、既存の給電施設は老朽化が著しく、機能不備であることを確認したため、委員会ではその勧告を受けて、施設整備を認めるとした。
 岩国飛行場では、建物7棟約1700平方メートルのほか、ユーティリティなどの施設を提供する。これは厚木から岩国への空母艦載機移駐に当たって、2006年5月の「再編の実施のための日米ロードマップ」に盛り込まれたもの。空母艦載機の移駐はすでに実施済みだが、このほど提供することを決めた施設の整備が完了したため、委員会が米側への施設提供を認めた。提供する建物の内訳は、学童保育所1棟が約1500平方メートル、屋根付き歩廊1棟が約100平方メートル、パビリオン2棟が約70平方メートル、非常用発電機室1棟が約50平方メートル、倉庫2棟が約10平方メートルとなった。

 

※図1=所沢通信施設のアンテナなどの位置(提供:防衛省)

※図2=厚木海軍基地で給電のユーティリティ整備を承認した(提供:防衛省)

※図3=岩国飛行場で、整備が完了したため、米側へ提供する施設(提供:防衛省)