2020.01.16

WING

PDエアロ、高度10km飛行の無人機「PDAS-X06」公開

12月頃にはX07号機で高度100kmの飛行計画

 弾道飛行による宇宙機開発を目指すPDエアロスペースは1月15日、高度10キロメートルまで飛行することが可能な新型の無人機「PDAS-X06」を公開した。この機体は、到達高度110キロメートルという宇宙空間に向けて飛び立つ次の「PDAS-X07」の開発に向けて、飛行特性や通信システム技術などを実証するための機体。「PDAS-X07」による高度110キロメートルの飛行は、順調にいけば年内にも実施することを計画している。
 今回披露した「PDAS-X06」は全長4.14メートル、全幅2.41メートル。最大離陸重量が400kgあって、その速度はマッハ数0.35。同機は今後2月中旬には地上におけるタキシー試験を実施する。その後、北海道大樹町において初の飛行試験に臨む計画。初飛行試験は「早ければ3月13日の週に実施する」見通しだ。
 現状、「PDAS-X06」にはオランダ製のガスタービンエンジンを2基搭載している。まずはこの2基のエンジンを用いて機体の飛行特性や通信システム技術などを検証する。5月の連休明けから第2段階として、機体左側のエンジンをPDエアロスペースが独自に開発中のパルス・デトネーションエンジンへと換装して試験を実施することを計画中だ。第1・第2の各段階においてそれぞれ10-15回ほどの飛行試験を実施することになるとの見通しを示しており、両段階をあわせて約20回の飛行試験を実施する。
 パルス・デトネーションエンジンは、PDエアロスペース最大のキー技術と言える代物だ。
 そもそもパルス・ジェットエンジンは機構がシンプルであることから、その歴史は古く、ナチス・ドイツが開発したV1飛行爆弾にも使用されていたが、当時は”デトネーション”方式ではなく、あくまでジェットエンジンとして利用された。その後の技術の発展に伴い、デトネーション状態とすることによって、燃焼効率が上昇することが明らかになってきた。
 そのデトネーション状態は、極超音速・超音速機などにも活用される、いわゆるエンジン”異常”状態とも呼ばれる現象のことを指す、激しい爆発を伴う燃焼モード。簡略化して言えば、ガスタービンの燃焼器をデトネーション管に置き換えた構造で、デトネーション管で圧縮した空気と燃料を混ぜて、爆轟(ばくごう)状態で燃焼する。
 PDエアロスペースでは、・・・ 

 

まずは無人機で微小重力実験需要取り込み
2024年事業化、有人かそれとも空中発射母機か

 

オスカープロモーションと提携
宇宙をエンターテイメントの場所に

 

※写真=いよいよX06号機が初飛行へ。到達高度10kmと宇宙へは届かないが次の07号機でいよいよ高度110kmに届かせるための技術実証を行う。X06号機の前で緒川社長

※写真=オスカープロモーションと提携したPDエアロスペース。国内有数の芸能プロダクションと提携することでプロモーション力を向上し事業や研究開発を加速することを目指す。会場にはオスカープロモーションの「C.Cガールズ3」が登場した

※写真=X06号機を後方から撮影

※写真=無人機をコントロールするPDエアロスペースの通信システム車。5名が搭乗してX06号機など機体を操る

※写真=通信システム車内では2名のパイロットが機体を操縦する