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2019.03.27

WING

陸自・機甲教導連隊が駒門駐屯地に新編

託された思いを受継ぎ、新たな機甲教育を担う
 
 陸上自衛隊・富士学校は3月26日、駒門駐屯地において機甲教導連隊の新編式を執り行った。同部隊は、富士駐屯地にあった戦車教導隊・偵察教導隊と駒門駐屯地の第1機甲教育隊を統合して誕生した教育・研究支援を主任務とする部隊となり、約60年の長きに渡り機甲教育を担ってきた各部隊を受け継ぐものとなる。
 新編式には、編成担任官として富士学校長の高田祐一陸将をはじめ、編成管理官の東部方面総監高田克樹陸将(高ははしごだか)や衆議院議員細野豪志氏等多数の来賓が出席。高田祐一陸将が機甲教導連隊長の内田明秀1等陸佐に機甲教導連隊の隊旗を授与し、機甲教導連隊が正式に編成完結した。
 

 

機甲科改編部隊の指標部隊として
改編に伴う教育訓練態勢を充実図る

 

 編成担任官の富士学校長高田祐一陸将は訓示において、強靭な陸上自衛隊の創造に向けた大改革の一環として各師・旅団に順次新編中の機動戦闘車中隊を含む即応機動連隊、偵察戦闘大隊を例として挙げつつ、「これらの改編等に伴う機甲科の教育訓練態勢を充実するため、機甲教導連隊がここに新編された」とした。また「機甲教導連隊の最大の特性は、これまで戦車と偵察に区分されていた機能を機甲科として一体化したところにある」として、広域・流動化する戦場において、戦略機動や情報共有、強硬手段による偵察等を可能としたと語り、「即応機動連隊内の機動戦闘車中隊、偵察戦闘大隊の指標部隊としての役割を果たすことが可能となった」と機甲教導連隊の新編の意義について語った。「機甲教導連隊は全国職種部隊の基準となる重要な役割を担っており、強靭な陸上自衛隊の創造に寄与することが求められている」として、その重責を果たすことを要望し、「地域の皆様との良好な関係を引き続き維持するよう務めてもらい、機甲教導連隊としての新たな歴史を、初代連隊長内田明秀1等陸佐を核心として、一致団結し強靭な部隊を作り上げていってもらいたい」として訓示を終えた。

 

新しい機甲部隊の戦い方を創造し、教導する
決意新たに「機甲かくあるべし」を全隊員唱和

 

10式から74式、16式MCV、偵察装備まで
多彩な装備品で機甲教育を担う

 

※写真=富士学校長高田陸将(左)から機甲教導連隊長内田1佐(右)へ隊旗を授与。隊旗はこれまでの部隊旗から連隊旗へと格上げとなった

※写真=機甲教導連隊を巡閲

※写真=機甲科隊員の「模範」として旧軍から受け継がれている「機甲かくあるべし」を全隊員唱和する

※写真=編成担任官として訓示を行う富士学校長の高田祐一陸将(高ははしごだか)

※写真=編成管理官として祝辞を述べる東部方面総監高田克樹陸将(高ははしごだか)

※写真=初代機甲教導連隊長となった内田明秀1等陸佐を先頭に観閲行進を行う

※写真=関係者・来賓での記念撮影。当日は生憎の曇空で、バックの富士山は雲に隠れてしまった

※写真=新たな機甲教導連隊の部隊マーク。富士山を背景に戦車と装輪のMCV、偵察教導隊の馬を組み合わせたデザインだ