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海自「もがみ」のUSVが初めて機雷処分に成功

硫黄島周辺で実証実験、機雷排除能力がより向上
齋藤聡海上幕僚長は6月17日の会見で、護衛艦「もがみ」に搭載している無人機雷排除システムの実機雷排除試験を行い、完全に無人化された水上無人機(USV)による「対機雷戦の有効性を確認できた」と、実証実験を成功裏に終えたことを発表した。海上自衛隊としてUSVによる実機雷処分は初めてで「私どもの機雷排除能力をより向上させることができた」と話した。
この試験は、「もがみ」型護衛艦に搭載している無人機雷排除システムの能力を実証するためのもの。6月15・16日の2日間、硫黄島周辺の海域で行った。使用したのは機雷処分用USVと、自走式機雷処分用弾薬(EMD)で、母艦の「もがみ」から投入、遠隔で管制し、実機雷の排除を行った。この運用試験が成功したことで、新たなかたちの対機雷戦の有効性を確認できたとした。今後さらに様々な訓練や確認のための試験を積み重ねていくとして、恒常的な能力として練度を上げていく構えだ。
※写真1=実機雷の処分に成功した機雷処分用USV(提供:海上自衛隊)