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柔軟抑止選択肢(FDO)の重要性示す機雷戦訓練
先島諸島で力による現状変更の抑止へ
防衛省・自衛隊は、海上自衛隊が10月3日に先島諸島南方海域で行った機雷戦訓練について、国家防衛戦略で掲げる「柔軟に選択される抑止措置(FDO:Flexible Deterrent Options)」を実践した訓練として位置付ける。これにより、地域の安全保障環境に対する即応力を誇示する狙いがある。これは、中谷元防衛大臣が7日の会見で示した見解で、「力による一方的な現状変更を起こさせない日本の強い意思を示すものだ」とした。
FDOは、力による現状変更の試みを抑止する意思と能力を示すもので、事態の発生・拡大を未然に防止するためにも重要だ。日本周辺で活動を強める中国やロシアに対し、平時からの抑止的行動の一環として政府一体となる取組みの強化を図る。訓練の詳細は伝えられないものの、艦艇や航空機による複合的戦術行動によって、即応性や任務遂行能力の維持向上を図ったとみられる。