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2025.10.06

WING

ICAO総会閉幕、死者ゼロ・排出ゼロ達成へICAOに権限

 資金不足対処で任意拠出の戦略基金、財政的持続可能性を

 

 およそ2週間に亘って開催された国際民間航空機関(ICAO)の第42回総会が10月3日(モントリオール現地時間)、閉幕した。今回の総会にはICAO加盟192カ国、約3000名が参加した。
 総会では航空輸送の変革に向けた長期戦略を推進するための明確な権限をICAOに付与することを採択。加盟国は、2050年までに航空事故による死者数ゼロおよび温室効果ガス実質排出ゼロの達成、そして新興国における航空サービスの拡大においてどの国も取り残されなることがないとする、「No Country Left Behind」を保証する決議を採択した。
 また総会では次の3年間(2026~28年)を担う理事国として、日本を含む計36カ国を選出。さらに加盟国によって2026年~28年までのICAO予算を承認したほか、包括的な透明性確保、説明責任、そして効率性に関する改革を継続することがICAOに対して求められた。懸案事項である資金不足に対処するため、任意の拠出金によって賄われる戦略基金の設立も承認した。加盟国はまた、優先順位付け、収益創出、業務改善を通じて、ICAOの長期的な財政的持続可能性の確保に向けた更なる進展も促した。

 

※画像=ICAO総会が閉幕。未来世代のための航空輸送の変革の道筋を示した(提供:ICAO)

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