WING
ispaceとElevationSpace、月面サンプルリターン実現へ協業開始
大気圏再突入カプセルとOTV活用し、技術実証・事業機会を共同推進
月面資源開発を目指すispace(アイスペース)は9月25日、宇宙ベンチャーのElevationSpace(エレベーションスペース、仙台市)との間で、月面サンプルリターンミッション実現に向けた技術開発および事業機会創出に関する基本合意書を締結したと発表した。両社は、軌道間輸送機(OTV)と大気圏再突入カプセルを組み合わせた技術実証を進め、日本初の月面サンプルリターン事業化を視野に入れる。
アイスペースはこれまでのミッションで、月周回軌道へのランダー投入を実証済み。今後はその知見を活かし、OTVの開発を進める。一方、ElevationSpaceは、宇宙から地球への物資回収を可能にする再突入カプセルを開発しており、両社は技術融合による早期実現を目指す。
袴田武史代表取締役最高経営責任者(CEO)は「大気圏再突入・回収技術は月面サンプルリターンのキー要素であり、アイスペースの輸送技術と組み合わせることで早期実現に近づく」と述べた。エレベーション主ペースの小林稜平代表取締役CEOは「両社の協業を基に科学的・産業的価値を創出し、月と地球を高頻度で往来できる新時代を切り拓く」と意気込んだ。
