記事検索はこちらで→
2025.09.10

WING

齋藤海幕長、組織改善する「よりS2検討」継続

 隊員意見吸い上げ、風通しよい改善への兆しも

 齋藤聡海上幕僚長は9月9日の定例会見で、相次ぐ不祥事を受けた組織改革の一環として取り組む「よりS2検討」(より精強・より誠実)について説明し、隊員の声を積極的に吸い上げる取組みを継続する姿勢を強調した。その上で「精強で誠実な組織をつくることは一過性であってはならない」と述べて、着任以来進めてきた改革の経緯を説明。パンフレット配布や車座懇談を通じて隊員の意識変革を促していると説明した。
 特に部隊訪問時の懇談では、様々な意見を聞くことができたという。なかでも「海幕長として心が折れそうになった」意見もあったという。その一例は、海幕長による部隊へのメッセージ。疲れている時など突然行われ、「一斉集合を強いるため負担になる」といった率直な指摘があったことも明かし、「そのときはひどく落ち込んだが、忌憚なき意見が出るようになったのは改善の兆しだ」と語った。