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2025.09.08

WING

スウェーデン、止まぬGNSS妨害、「ほぼ毎日」と拍車

 今年は8月末で計733件、地理的範囲も拡大

 スウェーデン運輸庁は、バルト海沿岸地域における全地球測位衛星システム(GNSS)への妨害が、この1年で著しく増加しているとして警鐘を鳴らした。スウェーデン運輸庁によると、「妨害報告は、ほぼ毎日」とのことで、同庁は国際民間航空機関(ICAO)をあげていることを明かした。
 スウェーデン運輸庁は、「2023年末からジャミングが徐々に増加し、この1年で著しく激化している」と説明。スウェーデン運輸庁が把握している同国領空におけるGNSS妨害報告件数は2023年には55件だったが、24年には495件に急増。今年に至っては8月末の段階で既に733件に達しているとのことで、問題は深刻だ。先ごろ、EUのフォン・デア・ライエン委員長が搭乗した機体がブルガリアに着陸する際、ジャミングを受けた可能性があるとされている。ちなみに、上述した妨害件数は外国籍航空会社の場合、自国の当局のみに報告するケースがあるため、実際にはもっと多いことが想定されるとのことだ。

※画像=国際社会の警告も、止むどころか悪化の一途をたどるロシアによるGNSS妨害