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2025.09.05

WING

内倉統幕長、豪州連絡官受入れ戦略的意義として評価

 インドネシア・タイ歴訪で多国間連携強調

 内倉浩昭統幕長は9月4日の定例会見で、自衛隊の統合作戦司令部(JJOC)へ豪国防軍統合作戦本部(HQJOC)の初代連絡官となるランドル海軍中佐を受け入れたと発表した。日本側では昨年に連絡官を豪州へ派遣していたが、今月1日に豪連絡官を受入れ、相互派遣体制が整ったかたちだ。
 内倉統幕長は、日・豪両国は戦略的利益を共有する特別なパートナーだとした上で、連絡官の相互派遣は「相互運用性強化の大きな柱」だと強調した。これを機に今後は、広大な豪州の訓練空域を活用した共同訓練や、長射程ミサイルの実射訓練、さらには海上での共同訓練などを通じ、日・豪間の連携を一層深化させたい考えを示した。
 今回の日・豪統合司令部への連絡官相互派遣は、単なる象徴的措置にとどまらず、相互運用性を向上させる実運用の仕組みに迫るもの。豪州の広大な空域・海域を活用した共同訓練などによって、日本単独では実現困難なシナリオの訓練も可能で、より複雑な訓練にも対応し、抑止力強化にも直結することになる。

※この記事の概要
・同盟・同志国と戦略環境・防衛協力確認

 インド太平洋各国と安全保障の認識共有