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防衛白書、人的基盤強化や中国の行動など重視

自衛官の環境改善強調、若年層に親しまれる組織
防衛省は7月15日、前年度の安全保障環境や防衛力強化の取組みなどをまとめた「令和7年版防衛白書」を発表した。防衛省・自衛隊の取組みとして、今年3月の統合作戦司令部新設を掲載して、自衛隊の統合がさらに加速したことを示すとともに、人的基盤を重要な位置付けとして、自衛官の処遇や勤務環境改善に力を入れて取り組んでいることに注目する。安全保障環境については、中国軍による日本周辺での活発な軍事行動を取り上げ、空母から頻繁に艦載機を発着艦させていることなどを示して、警戒感を強める姿勢を強調した。
防衛白書は、防衛省が認識する国際情勢や防衛関連の取組みを示し、国民への周知を図る刊行物。そのため、重点を置く内容や以前との変更点を見れば、重要視している防衛関連施策が分かるものとなっている。今年度版では、より多くの人に読みやすくなるように全体的なスリム化を図る一方で、人的基盤の記述を1つの章として独立させて、自衛官の処遇・勤務環境の改善に力を入れて取り組んでいることを強調した。