ウイングトラベル
★5月の旅行業廃業は51社、先月より25%減
老舗旅行業者や開業2年未満の新企業の廃業も
5月に官報公示された旅行業の廃業件数は51社となり、前月より17社減少した。なお前年度の廃業件数と比較すると、前年同月が62社だったことから9.7%の増加となった。廃業を公示した企業を見ていくと、創業から40年以上を数える老舗企業が7件あり、うち1社は60年の歴史に幕を下ろした。一方で、コロナ禍以降のインバウンド回復を見込み、新規参入した事業者の中にも、需要獲得に至らず、昨年度末をもって事業継続を断念するケースが相次いだ。
現在、訪日旅行や国内旅行を含めた旅行者数は回復傾向にあり、旅行消費額も増加している。しかし旅行業者の旅行取扱額は依然としてコロナ前の水準には届かず、経営環境の厳しさが続いている。特に中小規模の旅行会社では、人材確保や営業体制の立て直しが急務となり、生き残りをかけ、持続可能な経営戦略の再構築が求められるだろう。
