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2018.12.13

WING

RR社、「テンペスト」エンジンで日本企業と連携否定せず

構想段階で時期尚早も英日コラボに期待も

 今年7月のファンボロー国際航空ショーにおいて、最も注目を集めたのが、英国政府が主導して打ち出された英国空軍の将来戦闘機構想「テンペスト」だ。英国国防大臣であるガビン・ウィリアムソン大臣出席の下、英国はBAEシステムズが中心となる「テンペスト」構想が打ち出し、「チーム・テンペスト」を結成。英国としては、EU離脱後も戦闘機開発をリードしていきたい姿勢を「テンペスト」というかたちで内外に示したかたちだ。この「テンペスト」はあくまで構想段階であるが、英国は将来戦闘機を2035年ごろから配備をしていきたい考えで、20億ポンドを投入する見込みだ。「チーム・テンペスト」には、エンジンを担当するロールス・ロイスも名を連ねているほか、センサーや電子機器でレオナルドが、そしてミサイルなどの担当でMBDAなども参画している。
 来日して本紙の取材に応じたロールス・ロイス環太平洋地区顧客・政府関係部門のサム・キャメロン上級副社長は、「テンペストのコンセプトは今後肉付けをしていかなければならない」とコメント。「国際間の連携や協力なども入ってくる可能性がある」との認識を示した。その上で、「テンペスト」のエンジンで日本企業とコラボレーションする可能性について、「まだ構想が打ち出されたばかりの段階で時期尚早でなんともいえない」と前置きしながらも、「ロールス・ロイスは国際的なパートナーシップを追求してきた歴史がある。そのなかで、日本とも絆を築いてきており、テンペストが進むにつれて、連携する機会が出てくるかもしれない」と話すなど、「テンペスト」が構想から実際に走り始めた段階で、日本企業との将来的な連携に踏み切る可能性を否定しなかった。

 

V-22、エンジン信頼性向上などで整備コスト30%低減

 

 陸上自衛隊が今秋導入を予定していたV-22オスプレイは、その導入が後ろ倒しされているが、同機のエンジンを開発したのが、ロールス・ロイスだ。V-22には、ロールス・ロイス製のAE1107Cリバティーを搭載している。
 キャメロン上級副社長は「我々は米軍と密接に連携を進めており、その成果の一つとして、整備コストを30%低減することに成功した」ことを明かした。この成功の背景として、「エンジンの信頼性および堅牢なモニタリングシステムを搭載していること」であると説明。「複数の要因を組み合わせることで、性能を最大化することに成功した」ことを明かした。
 「エンジンテクノロジーは常にアップデートされており、そうした改良がエンジンに反映されたことで、リバティーの信頼性は大きく向上した」とし、「我々はじっと留まることはない。その成果として、信頼性を向上し、その副次的な効果としてコストを低減することにも成功した」との認識を示した。

 

海自FFM搭載MT30、エンジン製造を開始

 

 

※写真=ロールス・ロイス環太平洋地区顧客・政府関係部門のキャメロン上級副社長

※写真=ロールス・ロイスはチーム「テンペスト」でエンジンを担う

※画像=3900トン級護衛艦(提供:三菱重工)