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2024.01.11

WING

日本航空学園、緊急義援金呼び掛け

 高校・大学校の仮設寄宿舎・校舎整備など

 日本航空学園は1月10日、能登半島地震で被災した能登空港キャンパスが甚大な被害を受けたとして、同キャンパスに位置する日本航空大学校石川と日本航空高等学校石川に対する緊急義援金の寄付を呼び掛けた。
 日本航空学園は「学園の学生・生徒の学びを止めるわけにはいかない」とし、今年度はオンライン授業を行うほか、能登空港キャンパスが復旧するまでの間、新年度から高等学校は山梨キャンパスで、大学校は新千歳空港キャンパスで受け入れるための準備を進めている。
 ただ、高等学校には600名が、大学校も400名分が在籍しており、その人数分の仮設寄宿舎および仮設校舎を整備しなければならないほか、教職員の仮設住宅の建設、教育教材の移動費、学生・生徒の移動費など多大な経費がかかる見込みにあるとし、学生・生徒の学びを止めないため、今後の教育活動の支援のための義援金を募るとした。
 この震災では、能登空港キャンパスのある輪島市は甚大な被害を受けており、地域によっては未だに電気・水道・ガスも使えず、多くの教職員、生徒の家屋が倒壊・半壊し避難所生活を行っている状況にある。
震災発生翌日には学園の理事長と幹部が、山梨から能登空港キャンパスに入り、能登空港で孤立していた避難民の救援や、地元の病院、避難所への水・食料の提供、生徒・保護者、教職員の家族を含む避難者の救援活動を現在も行っているという。
 また、能登空港キャンパスは現在、奥能登被災者の救援活動の最前線基地となっているとのことで、災害対策における陸上自衛隊飛行隊、特科施設科等の隊員が体育館に寝泊、総務省担当者が大学校校舎に駐在し対応に当たっている。さらに、食堂はボランティアのコントロール基地となり、格納庫は救援物資の保管、教室は指揮所、宿泊場所になっているという。
 ただ、能登空港キャンパスは貯水タンクが破損しているほか、上下水道が使えず、復旧の見通しが立っていないとのことだ。

※日本航空学園の緊急義援金呼び掛けサイト
https://donation.jaa.ac.jp/

※画像=能登空港キャンパスが被災。山梨・新千歳キャンパスに仮設の寄宿舎と校舎を整備しなければならず義援金を募る