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2023.08.22

ウイングトラベル

★JAL繁忙期実績、国際線旅客回復で利用率85%

 旅客回復7割、リゾート・台北・ソウルで顕著

 日本航空(JAL)は、2023年お盆期間(8月10〜20日)のグループ利用実績について、国際線の提供座席数が前年同期比40.2%増の25万5432席で、旅客数が64.4%増の21万8786人、利用率が12.7ポイント上昇した85.7%になったと発表した。コロナ禍前の19年同期と比べると提供座席数が24.6%減、旅客数が30.8%減であり、利用率が7.7ポイント低下となった。

 国際線では日本を含む各国の水際規制の撤廃などで、利用率が85%と比較的高い水準になり、あらゆる方面で旅客数が前年を上回った。特にホノルル線では臨時便を2便運航する需要の増加となり、ハワイ・グアム線をはじめ、台北線、ソウル線では利用率が90%を超えた。ハワイ・グアム線では利用率が94.1%で、旅客数が68.1%増の2万3746人となった。台北線は利用率96.4%で、旅客数が352.7%増の1万2490人と、前年の4.5倍超となった。ソウル線は利用率が94.5%で、旅客数が253.6%増の1万496人。いずれも旅客数が前年を大きく上回り、需要の回復が顕著だった。

 期間中の下りのピークは、8月11日で利用率が95.8%となり、13日までの繁忙期前半は連日9割を超えて堅調だった。日本着上りのピークは8月19日で利用率が92.3%であり、期間後半には8割公判を推移しており、高い水準となった。

 国内線、台風で欠航も旅客19年とほぼ同水準

 JALグループ(JAL/J-AIR/JAC/HAC/JTA/RAC)が運航する国内線の提供座席数は前年同期比5.4%減の146万708席で、旅客数が13%増の125万1934人、利用率が13.9ポイント上昇の85.7%となった。19年同期との比較では、座席数が3.5%減、旅客数が4.1%減、利用率が0.6ポイント低下であり、コロナ禍前と変わらないレベルまで回復した。

 繁忙期の期間は8月15日前後で台風7号による欠航便が多数発生した一方で、旅客数が前年を上回ったことや、19年比でもそん色ないレベルとなっており、コロナ禍前の水準に到達したといえる。またJALグループでは、台風の影響による欠航便が発生したことで、それに伴う臨時便を運航しており、旅客の需要に応じて便を運航した。方面別では、各方面で旅客数が前年を上回り、特に中国・四国方面では旅客が22.6%増の18万472人となった。利用率では、関西方面が90.2%と唯一の9割台となり、旅客数は4%増の10万9418人と前年を上回った。

 期間中のピーク日は、下りが10日で利用率が90.7%となり、11日が91.2%と、期間最初の2日がピークとなった。上りのピークは15日で利用率が82.7%だった。下りが8月11日の利用率95.5%をピークに10〜12日まで高い利用率が続き、上りでは20日の利用率93.7%をピークに16〜20日の利用率が高かった。

 国内線の臨時便はJAL便として合計64便運航しており、羽田発着では伊丹線3便、福岡線7便、那覇線22便、高松線1便、出雲線2便、長崎線4便、鹿児島線16便と、中部−新千歳線6便、伊丹−那覇線1便、鹿児島−徳之島線1便、那覇−沖永良部線1便となった。JTA便の臨時便は那覇発着の関西線2便、石垣線1便、宮古線1便だった。 〈JAL国際線方面別実績〉 ▼北米=提供座席:5万8276席(前年比11.2%増)、旅客数:4万8439人(前年比11.4%増)、利用率:83.1% ▼欧州=提供座席:2万3103席(前年比28.5%増)、旅客数:2万105人(前年比55.7%増)、利用率:87% ▼東南アジア=提供座席:7万4077席(前年比13.7%増)、旅客数:6万305人(前年比22%増)、利用率:81.4% ▼オセアニア=提供座席:6708席(前年比64.4%増)、旅客数:5982人(前年比115.9%増)、利用率:89.2% ▼北京・大連・天津・上海・広州=提供座席:3万4994席(前年比698.8%増)、旅客数:2万9249人(前年比952.1%増)、利用率:83.6% ▼香港=提供座席:8988席(前年比37.7%増)、旅客数:7974人(前年比333.4%増)、利用率:88.7% ▼台北=提供座席:1万2958席(前年比170.1%増)、旅客数:1万2490人(前年比352.7%増)、利用率:96.4% ▼ソウル=提供座席:1万1106席(前年比152.1%増)、旅客数:1万496人(前年比253.6%増)、利用率:94.5% ▼ハワイ・グアム=提供座席:2万5222席(前年比12%増)、旅客数:2万3746人(前年比68.1%増)、利用率:94.1%

〈JAL国内線(JAL便・JTA便・RAC便合計)方面別実績〉 ▼北海道方面=提供座席:32万1395席(前年比1.4%減)、旅客数:25万8323席(10.3%増)、利用率:80.4% ▼東北・北陸方面=提供座席:13万6692席(2.6%減)、旅客数:10万7414人(前年比25%増)、利用率:78.6% ▼関西方面=提供座席:13万2342席(5.9%減)、旅客数:9万7789人(前年比16.4%増)、利用率:73.9% ▼中国・四国方面=提供座席:21万9613席(5.3%減)、旅客数:16万8000人(前年比25%増)、利用率:76.5% ▼九州方面=提供座席:41万3656席(0.4%減)、旅客数:31万1401人(前年比22.9%増)、利用率:75.3% ▼沖縄方面=提供座席:29万1033席(3.8%減)、旅客数:22万3656人(前年比6.8%増)、利用率:76.8%