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2023.02.28

WING

航空局、空港業務の人手不足解消へ検討会

急速な需要回復へ対応、6月までに指針策定へ

 国土交通省航空局は2月24日、グランドハンドリングや保安検査など空港業務の人材確保やDX化・GX化を推進していくため、第1回目となる「持続的な発展に向けた空港業務のあり方検討会」を開催した。同会合ではコロナ禍の影響を踏まえ、従業員の処遇改善や女性活躍、業界一体での取組推進など8つの主要な論点を示した。今後各論点の整理を進め、今年6月までに「空港業務の持続的発展に向けたビジョン(仮称)」を策定して、空港業務の持続的な発展を推進する考えだ。
 航空分野では、コロナ禍が過ぎて航空需要が急速に回復している現在、空港の従業員不足による空港機能の停滞が懸念されている。日本より早く航空再開となった欧米では、従業員不足によって手荷物が溢れ返るなどの混乱を招いた例もあった。日本では今のところ顕著ではないものの、福岡や那覇など一部空港のターミナルでは混雑が見られるようになった。さらに今後は中国からの渡航制限解除が待たれる。そうなると人流の増大は確実であり、すぐ人手不足に対応しなければ日本の航空回復を停滞させてしまうおそれがある。さらに空港職員については以前から離職率が問題視されてきたところ。そこで、空港が機能しなければ飛行機が飛べないという航空分野の根幹の問題だと重要視して、問題解決に向けて検討を進めていくとしている。

※この記事の概要
 深刻な採用競争力低下打破する取組み検討
 男女平等雇用や特定技能制度活用など議論
 グラハン従事者はコロナ禍前の1割から2割減
 他業界より割安な給与水準引上げ課題に など