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2023.02.21

WING

NAAと東京ガスが成田空港の脱炭素化新会社

 エネルギー供給で新プラント、太陽光発電整備

 成田国際空港会社(NAA)の田村明比古社長と東京ガスの内田高史社長は2月20日に都内で会見を開き、成田空港へ電気や熱のエネルギー供給を行う「Green Energy Frontier(グリーン・エナジー・フロンティア)」社を共同で設立すると発表した。新会社はNAAから成田空港のエネルギー供給設備の移管を受けて、4月1日からエネルギー供給事業を開始する。今後、新たなエネルギープラントの建設や、空港として世界最大クラスの太陽光発電設備を導入するなど1000億円規模の投資を行って、2050年までに成田空港での二酸化炭素排出ネットゼロを目指す考えだ。
 会見でNAAの田村社長は、1978年の開港以来同じエネルギー関連プラントを続けて使用しており、老朽化が進んだため設備を刷新する必要があると説明した。さらに航空業界の脱炭素化が喫緊の課題となっており、空港も取組みが遅れれば「世界の航空会社から選ばれない空港になってしまう」と危機感を示した。そこで成田空港の3本目滑走路整備を含むさらなる機能強化と併せて、効率化されたエネルギー設備を新設するとともに、脱炭素化への取組みを加速させるためにも「より高度な技術と実績があるパートナーと協業することが実現への近道」だとして、ノウハウを持つ東京ガスと新会社設立を決めたという。

※この記事の概要
 新会社のGreen Energy Frontier
 空港最大級の太陽光発電、7万世帯の電力
 他空港や周辺都市にも展開へ
 非常事態でも安定した供給実現

※写真2=新会社「Green Energy Frontier」のロゴ。葉や炎、翼のようにも見えるデザイン