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2021.11.30

WING

緊張高まる日本周辺、活発化する中国の真意とは

挑戦的活動は計画どおり、1強体制にどう向き合うか

 防衛研究所中国研究室で主任研究官を務める増田雅之氏が取材に応じて、東シナ海・南シナ海などで活発化する中国の挑戦的な活動について、中国側から見れば“計画通り”であり、驚くべきことではないと説明した。
 とくに厳しさが増した2020年は、これまで中国の習近平政権が進めてきた大規模な国防・軍隊改革(軍改革)の進展を示すべき年とされていた。また、22年秋に開催予定の党大会で習近平政権が強化・長期化されることが見込まれている。そのためにも諸外国だけでなく、中国国内に向けても習氏を「核心」とする党中央や共産党統治の強さを示す必要があり、軍事動向もその一環として理解すべきという。さりとて経済的な側面で見れば、日本をはじめとした周辺国と安定した関係を築いていかなければいけない。周辺地域における軍事活動の強化と経済関係の安定、ある意味で相反する2つの取り組みを両立させることを習政権は目指しているのだという。

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