JAL上半期決算、回復傾向も最終1049億円の損失

　通期1460億円赤字予想、夏の感染再拡大で需要伸びず

日本航空（JAL）が11月2日に発表したIFRS基準による2022年3月期第2四半期（2021年4月1日〜9月30日）連結決算は、売上収益が前年同期比49.2％増の2906億円で、営業費用が5.6％増の4429億円となって、利払前・税引前のEBITが損失1518億円（前期比721億円改善）、純損失1049億円（562億円改善）を計上した。コロナ禍前の19年同期と比べると、売上が61.2％減、営業費用が34％減、EBITが2347億円マイナス、純損益で1591億円のマイナスと、回復に向かいつつも依然厳しい状況。通期の業績予想では、売上が20年度比59.2％増の7660億円とし、営業費用が10.1％増の9740億円、EBITが損失1980億円（2003億円改善）、純損失1460億円（1406億円改善）を見込んだ。
　国際線需要は20年度から引き続き限定的で、国内線需要も夏の繁忙期に感染が再拡大した影響で回復への動きが鈍化。当日に会見したJALの菊山英樹専務は「大変厳しい状況といわざるを得ない」と説明した。それでも前年同期からは回復傾向であり、航空旅客売上げのうち、国際旅客売上が206％増の298億円（19年比89.1％減）、国内旅客売上が29.1％増の899億円（68.5％減）だった。