記事検索はこちらで→
2021.08.24

WING

住友商事、技術の加速でドローン飛び交う新時代

 国内で実証重ね“空飛ぶクルマ”確実に実現へ

 

 住友商事は航空・宇宙分野として取り組む事業について、積極的に新規技術や新たな手法の導入を進め、業界の発展に向けた新たな道筋をつくる。その最たる取り組みとしては、ドローンによる無人輸送と、さらにその先にあるエアモビリティ“空飛ぶクルマ”の実現だ。このほど、同社航空宇宙事業部の中島信吾部長と、航空事業開発部の多々良一郎部長がWINGのインタビューに応じた。新たな時代に向けた独自の取り組みなどについて、話を聞いた。
 住友商事には航空・宇宙関連を担う航空宇宙事業部と航空事業開発部の2つの部があり、特に新しい社会の実現に向けて期待されるエアモビリティ関連事業については、両部が一体となって社会実装の実現を目指す。2020年2月には、米国大手ヘリメーカー・ベルと日本航空(JAL)の3社で“空飛ぶクルマ”の実現へ向けた業務提携を開始した。すでに日本を含むアジアにおいて、インフラ構築に向けた市場調査など、様々な協議・研究を進めている。
 機体を開発するベルでは、これまで大型ドローンの可能性として、概念実証(Proof of Concept:PoC)というかたちで、将来的に提供可能なサービスについて、検証を進めている。実現可能性が最も高いドローンを使った物流事業については、米国で実証実験を重ねてきたところだ。そして、さらにその先には“空飛ぶクルマ”として人を乗せた移動の実現を目指す。これまで大型ドローンの実証実験は、米国でベル単独により行ってきた。それを両部長は、日本における3社の枠組みとして「今年はしっかり推し進めたい」と、考えを示した。できるだけ早い段階で、実証実験を行いたいとして、各方面と調整を進めているという。

お試し価格で全文公開中です