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2021.02.18

WING

JAXA・NICT、約4万kmの距離で双方向の光リンク成立

光データ中継衛星の通信システム、地上局と相互補足・追尾

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)と情報通信研究機構(NICT)は2月17日、昨年11月末に打ち上げた光データ中継衛星に搭載した光衛星間通信システム(LUCAS)の光通信機器と、NICTの沖縄電磁技術センター内に設置した光地上局との間で、相互の捕捉・追尾に成功したことを発表した。
 JAXAらによれば試験では、光地上局を今後の光データ中継衛星の実際の通信相手方となる「だいち3号(ALOS-3)」などの低軌道衛星側の光通信機器と見なし、光データ中継衛星と光地上局との間で信号を相互に捕捉し、通信回線維持のために必要な追尾動作を正常に実施できることの確認を目的として実施した。・・・

 

※写真=光データ中継衛星に搭載している光通信機器光学部 (提供:JAXA)

※写真=NICT沖縄電磁波技術センター内の光地上局に設置されている1m光学望遠鏡とJAXAチェックアウト機器 (提供:JAXA/NICT)

※図=光地上局側の赤外線カメラで捉えた捕捉・追尾確立前後の光データ中継衛星からの信号光(受信光)の変化。追尾確立後は、信号光(受信光)が正確に光地上局に向き、受信光の強度が増加している。信号光は肉眼では確認できないため、赤外線カメラで撮像(提供:JAXA/NICT)