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2020.09.04

WING

BAEとレオナルド、英空軍タイフーン用次世代AESAレーダー開発へ

新規設計のECRS Mk2、テンペストへの橋渡しに

 BAEシステムズとレオナルドは9月3日(英国現地時間)、英国空軍が装備するユーロファイター・タイフーン戦闘機用のアクティブ・フェーズドアレイ(AESA)レーダーを開発する契約を3億1700万ポンドで英国防省と結んだと発表した。
 これは欧州共通レーダーシステムマーク2(ECRS Mk2)を開発、英空軍タイフーンに統合するというもので、英国防省は2020年代半ばまでに開発を終え、配備する予定としている。
 BAEシステムズとレオナルドも含めた英国、ドイツ、イタリア、スペインの4ヵ国は、AESAレーダー「Captor-E」のベースラインバージョンを共同開発しているが、BAEシステムズとレオナルド両社はプレスリリースで、「ECRS Mk2は、英空軍と将来的な輸出先の運用ニーズを満たすために、全く新しいアプローチで設計したもの」と述べている。
 また、ECRS Mk2の開発で得る技術およびスキルは、英国の将来戦闘機プログラムを担う「チーム・テンペスト」のメンバーである両社に引き継がれるとし、「テンペスト」の開発において時間とコストを削減し、システム全体のパフォーマンスを向上することになるとしている。
 BAEシステムズとレオナルドは、ECRS Mk2は他のレーダーよりも多くのアンテナ素子を備えた多機能レーダーであり、世界で最も高性能な戦闘機搭載型AESAレーダーになると強調。・・・

 

※画像=BAEシステムズとレオナルドは英空軍タイフーン用に新規設計のAESAレーダーECRS Mk2を開発する(提供:BAEシステムズ)

※画像=ECRS Mk2は従来のレーダー機能に加え、電子戦機能を付与するという。また開発で得た能力はテンペストへの橋渡しになるとしている(提供:BAEシステムズ)