記事検索はこちらで→
2020.08.27

ウイングトラベル

★ユナイテッド航空、年内には赤字出ない体制実現へ

 日本市場の重要性不変、全路線再開をコミット
 
 ユナイテッド航空(UAL)は8月26日、旅行会社などを対象としたセミナー「ユナイテッドフォーラム」をオンラインで開催した。今回のセミナーには同社のマセル・フークス国際営業担当副社長が出席。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で大きな打撃を受けている中で将来のビジネス継続に向けて、資産の増強、日々の赤字額の減少に向けた取り組み、柔軟性の高いコスト構造の構築の3点に注力して事業を推進している点を強調。そうした中で日々の赤字額については「第4四半期までには2500万ドル以下に下げ、年内には赤字がでないニュートラルな状況にもっていくことを目指している」ことを明らかにした。
 また、日本路線については「コロナ禍の中で一部路線の運航を継続できたことを誇りに思っている」と述べた上で「日本市場は引き続き重要なマーケットであることは変わりはなく、時間はかかると思うが、現在運休している日本向けフライトを再開することをコミットしている」とコメント。今後の新型コロナウイルスの収束状況を見極めながら、コロナ前の事業体制の回復を実現していく考えを示した。
 フークス副社長は「将来が不透明な状況の中で、現在あらゆる方法で現金を積み上げており、第3四半期末までには180億ドルを確保する予定だ。こうして十分な資産を確保することで長期にわたるビジネスの継続を目指していきたい」と強調した。
 また、コスト削減への取り組みに関しては「現在は社員の自主的な一時帰休などによりコストを抑えるなどの取り組みを行っている。社員に対しては需要が戻った際にはすぐに仕事に復帰できるようにしている。その他、コストマネジメントに関しては効果的な取り組みを行っているところで非常にうまく機能している」と評価した。

 

 米国の航空需要、4月は対前年比96%減
 4カ月で2割程度改善、少しずつ良い方向へ
 日本向け営業、出入国規制緩和見極めつつ推進へ
 コロナ後の新需要としてグアムのワーケーション注目
 「ユナイテッド・クリーンプラス」を導入
 空港や機内での衛生・安全面で万全な対策

 

※写真=ユナイテッド・フォーラムに出席したユナイテッド航空のマセル・フークス国際営業担当副社長

 

※写真=ユナイテッド航空の高橋亨日本・ミクロネシア地区営業担当支社長