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2020.06.09

WING

IHI、微細藻類由来バイオジェット燃料が国際規格取得

年内に国内定期便でデモフライト実施へ

 IHIと新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は6月8日、同社が開発を進めてきたバイオジェット燃料が、国際的な標準化・規格設定機関である米国材料試験協会(ASTMインターナショナル)の国際規格「ASTM D7566 Annex7」を取得したことを発表した。IHIは微細藻類の高速増殖型ボツリオコッカスを使ったバイオジェット燃料の開発を進めてきており、今回の国際規格取得によって、所定の割合で既存のジェット燃料と混合して民間航空機の運航に供することが可能となる。IHIによれば、年内にも国内定期便でこのバイオジェット燃料を利用した商用飛行デモフライトも予定しているという。
 今回承認を受けた「ASTM D7566」規格は、国際的な標準化・規格設定機関であるASTMが定めるバイオジェット燃料の製造に関する規格で、この規格に適合した燃料は既存のケロシンベースのジェット燃料と同性状として、既存施設・設備の改修を必要としない、いわゆるドロップ・フューエルとして認められたことになる。
 Annex7は、ボツリオコッカスの群体(ブラウニー)から生産した粗油(炭化水素を主成分とする)を水素化処理で合成したバイオジェット燃料に関する新しいAnnexであり、微細藻類が単独の原材料として明記され、非可食植物の大量培養によりジェット燃料を製造する規格となっている。IHIによると、日本法人の申請者としても初のASTM D7566規格取得になった。
 IHIは2013年に横浜事業所内に・・・・・・・・・・・・・。
 IHIは横浜事業所における安定培養することを確認した後、去る2015年には鹿児島県七ツ島に1500平方メートルの

※写真=IHIが開発してきたバイオジェット燃料がついに国際規格を取得した。写真は鹿児島県七ツ島の1500メートル規模のボツリオコッカス培養池