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2020.05.26

WING

10大地域市場のうち8市場で座席供給量増加の動き

需要回復窺う航空会社、今後数週で指数関数的増加無し

 航空会社が供給する座席数の回復が、いよいよ鮮明になってきた。フライト・ステータスなどのデータを提供しているOAGのジョン・グラント氏によれば、世界10大市場のうち、すでに8つの市場において前の週に比べて座席供給量を増やしたとのことで、新型コロナウイルスの感染拡大で崩壊した航空ネットワークが、感染拡大が確認された1月20日の週から19週目にして、ようやく再構築に向けて加速している様相だ。ちなみに、先週比でマイナスとなっているのは、南アジア(40%減)および中東市場(22.2%減)のみ。それ以外の北東アジア(1.9%増)、北米(1.4%増)、東南アジア(1%増)、西ヨーロッパ(11.8%増)、中央ヨーロッパ(5.4%増)、南西太平洋(17.2%増)、南米南部(26.3%増)、そして南米北部(1.7%増)の各市場は、先週と比較して座席供給量を拡大することに成功した。
 新型コロナウイルスの感染拡大によって、航空会社は座席供給量を大幅に削減してきたが、1月20日の週から数えて17週目にしてようやく底に達し、回復軌道に乗り始めた。回復軌道に乗り始めたとはいえ、少しずつ座席供給量を増やすというかたちで、減退した需要動向などを手探りする動きが目立っていた。しかしながら19週目にしてこれまで以上に多くの市場で座席供給量を増加する動きがより鮮明となってきており、航空ネットワーク再構築に向けて航空会社各社が少しずつ自信を取り戻しつつある様相だ。・・・

 

中国市場の座席供給量が独走
米市場と倍以上の開き、欧州は未だ姿見えず

 

米系主要キャリアが復活、トップ10入り
トップ10常連組が続々、見慣れた顔ぶれ並ぶ

 

※グラフ=1月20日以降の座席供給量の推移

※表1=地域別の座席供給量動向(提供:OAG)

※表2=現在の座席供給量上位10カ国(提供:OAG)

※表3=現在の座席供給量上位10社(提供:OAG)