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2020.02.27

ウイングトラベル

日本人のパスポート保有率23.7%、2年連続上昇

旅券統計」一般旅券発行数4.4%増、有効旅券数1.0%増

 外務省がまとめた2019年(1〜12月)の「旅券統計」によると、国内での一般旅券発行数は前年比4.4%増の436万5290冊となり、5年連続で増加した。その結果、2019年12月末時点の国内在住日本人の有効旅券数は、前年比1.0%増の2948万2840冊となり、パスポート保有率は0.2ポイント増の23.7%と2年連続で上昇した。海外在住者等を含めた日本人の有効旅券数の総数は、1.0%増の3022万5171冊で、3年ぶりに3000万冊の大台を回復した。
 パスポート保有率は、2006年以降右肩下がりで減少した後、2012年に23.8%、2013年に24.2%、2014年に24.2%と盛り返したが、その後再び減少。2015年は23.5%、2016年は23.1%、2017年は22.8%とマイナス傾向にあったが、2018年は23.4%と4年ぶりに増加に転じ、2019年は23.7%と2年連続で上昇した。ただそれでも、国民の4人に1人以下のパスポート保有率にとどまっている。
 なお、このパスポート保有率は都道府県別に算出するため、現時点で最新の都道府県別人口が公表されている前年10月1日時点(2019年であれば2018年10月1日現在)の日本人人口1億2421万7000人から算出している。ただ一方で、日本の人口減少は年々進んでおり、総務省公表の最新の2020年2月1日時点の日本人人口1億2377万5000人に照らせば、日本人のパスポート保有率は23.8%になる計算となる。

 

 2019年の一般旅券発行数、全国的に増加
 北海道や東北も伸び高く、関西や中国四国も好調

 2019年の一般旅券発行数を都道府県別にみると、前年の2018年は九州や四国を中心に西高東低の傾向にあったが、2019年は全国的に伸びたのが特徴といえる。唯一、福島(0.4%減)は微減したが、それ以外の都道府県はいずれも増加した。とくに2019年は、北海道や東北の一部の県でも伸び率が高くなっており、パスポート保有率の低さが長年指摘されてきた東北でも国際化の動きが見てとれる。

 

 東京はパスポート保有率38.2%、4割台に近づく
 東北3県は9%台も前年比上昇、岩手は9.9%に
 1都3県の有効旅券数は1146万冊、シェア38.9%
 近畿地方は582万冊でシェア19.8%、東海は12.2%
 0〜29歳女性で104万冊発行、男性と20万冊の差
 女性は全年代で増加、男性は30〜40歳代がマイナス

※表=都道府県別の一般旅券発行数、有効旅券数(2019年末)、パスポート保有率

※表=2019年の年代別・性別の一般旅券発行数

※表=2019年の性別・月別の一般旅券発行数