記事検索はこちらで→
2020.01.30

WING

19年度第3四半期まで緊急発進742回、中国機が急増

過去2番目となった中国、対馬通過など行動拡大

 統合幕僚監部は、2019年度第3四半期まで(2019年4月1日~12月31日)に航空自衛隊の戦闘機が行った緊急発進(スクランブル)の実績をまとめた。この期間中に行った緊急発進は合計742回で、前年同期と比べて16回減。これは過去4番目に多い回数だった。同期間は、特に中国機に対する緊急発進が注目される。前年比47回増の523回となって、同期として過去最高だった2016年の644回に次ぐ2番目に多い回数となった。割合としては、中国機約70%で、ロシア機が約29%、その他が1%未満となった。
 742回という実績は、第3四半期としては過去4番目。最も多かった2016年度が883回、次いで2018年度が758回、2014年度が744回と続くかたちとなったが、中国機の活動が大幅に増加した。防衛省・自衛隊では、緊急発進の状況が高止まり状態で推移していると分析。引き続き警戒を強めて対処に当たるとしている。
 中国機への緊急発進は10月以降に急増したため、過去2番目の実績となった。523回中最も多い対象の機種は、・・・

 

南西空・西空で増加、北空と中空減少へ

 

※図1=中国機とロシア機の飛行例(提供:統合幕僚監部)

※図2=過去5年間の国・地域別緊急発進回数(提供:統合幕僚監部)

※図3=方面隊別の緊急発進(提供:統合幕僚監部)

※写真=南西航空方面隊と西部航空方面隊で緊急発進回数が増えた