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2020.01.23

WING

ANA、羽田空港で大型バス自動運転の実証開始

2020年中に羽田で試験運用開始目指す

 全日空(ANA)は1月22日、羽田空港の制限エリアにおいて、「大型自動運転バスの実用化」に向けた実証実験をスタートした。同日、羽田空港において報道陣に実証実験を公開した。この実証実験には、SBドライブ、先進モビリティ、ビーワイディージャパンが協力。実証期間は1月22日から31日まで。ANAは2020年中にも羽田空港で旅客やスタッフの空港内における移動手段として試験運用することを目指す。
 ANAオペレーションサポートセンター品質企画部の山口忠克担当部長は、「12メートル級のバスで空港のなかで自動運転をしている事例を我々は把握していない。我々が世界でも最初なのではないか」とコメント。その上で、「2020年は東京オリンピック・パラリンピック大会が開催される象徴的な年。私達もたくさんのお客様を海外からお迎えする」との認識を示しつつ、「新しい日本の技術をお見せすることができるようにしたい」と、東京オリンピック・パラリンピック大会の開催に、導入を間に合わせたい考えを示した。ただ、実証実験の結果を踏まえて、国の有識者委員会で検証する作業があることから、東京オリンピック・パラリンピック大会にあわせて導入することができるかどうかは現段階では明言することはできないとしている。
 山口担当部長は「我々がまず目指しているのは、北サテライトに到着したお客様が南サテライトの国際線に乗り継ぐ際、現状では約1.1km、約16分を歩いて頂く構造になっている。そこを何とか自動運転バスに乗り継いで頂き、6、7分程度で乗り継ぎすることができるようなサービスを提供したい」と話した。

 

シンプル・スマートなグラハン業務実現へ
人手不足解消に人と先端技術の融合

 

BYD製の大型電気バス採用
走行方式はSLAM、GPS、IMUで

 

※写真=大型電気バスの自動運転を空港内で実証。ANAは2020年中に試験運用を開始したいとしている

※写真=空港の制限エリア内で大型電気バスのレベル3自動運転技術を実証

※写真=遠隔監視をする「Dispatcher」。現状では1名の遠隔監視者が1台を管理するが将来的には1名で複数台を遠隔監視することができるようにする

※写真=SBドライブは添乗員が利用するためのアプリを開発。「Dispatcher」と連接して遠隔監視者に車両の発車指示などを出すことができる

※写真=実証実験の開始にあわせて羽田空港のANA格納庫でバスのお披露目式典を開催。車両メーカーが中国・深センのBYDということから中国大使館から郭燕公使(写真中央)も駆けつけた