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2019.12.10

WING

第47回木更津航空祭、約1万5000人が来場

 CH-47はじめ陸自航空機が見事な飛行を披露

 陸上自衛隊・木更津駐屯地では12月8日、第47回木更津駐屯地航空祭を開催した。
 木更津駐屯地航空際は例年10月始めに行なわれているが、今年は台風15号、さらに台風19号といった自然災害とそれに伴う災害派遣活動のために延期していたところ。当日の来場者数は、天候に恵まれたことや皆が待ち望んでいたこともあってか例年より若干多い約1万5000人となった。
 実際、木更津駐屯地には延期を発表した際に、「楽しみにしている」、「(災害派遣を)頑張ってほしい」といった応援の声が寄せられたという。
 また、当日は「きさらづ防災フェスタ2019」と同時開催となったため、NPO法人の日本救助犬協会の救助犬を開催地であるイオンモール木更津までUH-60JAで空輸する様子も展示演目としてあった。

  航空祭の展示としては、木更津駐屯地に所在する航空機17機による祝賀飛行から開始した。編隊群はワーグナー「ワルキューレの騎行」をBGMに一斉に離陸を開始。コールサイン「木更津フォーメーション」を組み、会場上空を飛行して陸上自衛隊最大の航空機部隊の名に恥じない規模とその練度の高さを会場の来場者に示した。
 また、航空機の運用を支える地上車両の展示では、航空機牽引車がOH-1をけん引して入場したほか、航空燃料車、航空電源車、救難消防車が入場。車体には「自衛官募集」の横断幕を張って、募集・広報の宣伝もしっかりと行っていた。

 こうして、航空祭当日の来場者は雲一つない晴天の中、第1ヘリコプター団の装備するCH-47J/JAによる人員・車両などの輸送をはじめ、UH-60JAによるホイストを使った遭難者救助要領や、連絡偵察機LR-2および第4対戦車ヘリコプター隊のAH-1Sによる機動飛行などを楽しんだ。特に、来年3月末で用途廃止となるOH-6はその機動性を余すところ無く披露し、小さな卵形のヘリコプターが駐屯地上空を自在に飛び回る姿を、来場者は目に焼き付けていた。

 

※写真=台風災害とその災害派遣対応のため延期していた木更津駐屯地航空祭が12月8日に開催。例年よりも若干多い約1万5000人が来場した ※写真=引退が近いOH-6。小さな卵形のヘリコプターは機動性を余すところ無く披露した ※写真=UH-60JAでのホイストを使った遭難者救助の様子 ※写真=機動飛行するAH-1S ※写真=訓練展示ではCH-47JAが部隊を空輸。敵情偵察へ飛び出す偵察バイク ※写真=同時開催の「きさらづ防災フェスタ2019」のため、救助犬を近隣のイオンモール木更津までUH-60JAで輸送する