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2019.11.27

WING

防衛省、大雨被害のジブチへ国際緊急援助活動

海賊対処部隊の一部派遣、保有のポンプで排水作業

 防衛省は11月27日、大雨・洪水被害が発生したジブチ共和国へ、国際緊急援助活動の実施を決定した。ソマリア沖・アデン湾で現在活動する海賊対処行動部隊の一部で、調整が整い次第、浸水地域の排水作業などの活動を開始する。当日、茂木敏充外務大臣から活動実施の協議があり、これを受けて河野太郎防衛大臣が自衛隊行動命令を発出した。
 河野大臣がこの日行った臨時会見で、ジブチ側と調整が取れ次第、「部隊が持つ排水ポンプを活用して、排水作業を実施する」と、作業内容を説明した。緊急援助の規模については現在、海賊対処の任務に当たっている隊員のうち、最大で110名になるとのこと。派遣の期限については特に決めないという。ジブチ政府側との調整の中で、活動の詳細を決めていくとした。
 河野大臣は、ジブチに対して、これまで「自衛隊が拠点を設置し、ジブチ側へ様々な能力構築支援なども行って、友好関係にある」ことを説明した。最近の大雨によって大規模な被害が発生しているため、現地の自衛隊として「持っている設備、排水ポンプを使って復旧に協力できるところはしっかり協力していきたい」との思いを述べた。また現地の隊員の活動について、「少しでも友好関係の恩返しができれば」と話した。

 

※写真=大雨被害のジブチで国際緊急援助活動を実施。海賊対処部隊の一部が作業に当たる。写真は第34次水上部隊(提供:統合幕僚監部)