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2018.05.30

ウイングトラベル

仏観光開発機構、フランス関心層へプロモ強化

訪仏日本人、15年水準の68万人台実現目指す

 フランス観光開発機構のフレデリック・マゼンク在日代表は本紙との取材に応じ、今年の日本人訪問客数について、2015年水準の68万人台を目標に据えて、今年後半はフランス旅行関心層へのプロモーションを強化していく方針を明らかにした。6月1日にフランスの語学学習・文化交流施設で旅行フェアを開催するのを皮切りに、同国のドライブ旅行をテーマとしたプロモーションを展開する。さらに今後、ほぼ毎月のペースでフランスの地方政府関係者のミッションが続くのにあわせて、地方部への日本人送客促進に向けたセールス活動などに取り組む方針だ。今年前半から取り組んでいる、カップル向けのプロモーションとあわせて推進していくことで、一時期減少基調となっていたフランスの観光需要の本格回復につなげていきたい考えだ。
 マゼンク代表は足元の状況について「テロ事件発生前の2015年に比べて15%減程度まで回復してきている。特にパリの訪問客数の回復が顕著となっている」と話す。
 そうした中で同観光開発機構は「恋するフランス」をキャッチコピーに、カップルにターゲットとしたプロモーションを展開。これまであまり力を入れてこなかったウェディングやハネムーナー向けのPRに力を入れてきた。恋するフランスキャンペーンについては堅調に推移している状況であるという。
 マゼンク代表は「恋するフランスキャンペーンは、これまでフランスに行ったことがない旅行者層に訴求する企画だ。日本人観光客の本格回復につなげるためには、訪仏2〜3回目の旅行者層に照準を定めた取り組みを推進していくことが重要である」と指摘。そうしたことから、今年後半はフランスへの関心はあるが、旅行に対して躊躇している層を対象としたプロモーションを積極展開していくことにした。

 

■恒例の「サキドリ・フランス」を開催
 地方部中心に前回上回る37社・団体が参加

 
 フランス観光開発機構は5月29日、恒例となった旅行会社向けのセミナー・ワークショップ「SAKIDORI FRANCE」を東京都千代田区のキャピトル東急ホテルで開催した。今年は地方観光局やホテルを中心に前回を上回る37社・団体がブースを設置して旅行会社などとの商談を行ったほか、テーマ別のセミナーを開催した。また、夜には在日フランス大使主催によるレセプションが行われ、旅行会社の幹部などが数多く集まり、意見交換を行った。
 今回のイベントにはフランスの7つの地方から関係者が来日した。また、「テーマで深掘り!フランスの地方」「もう一つの南仏、オクシタニー地方の魅力」という2つのテーマでデスティネーションセミナーを開催。パリ以外のフランス全土の観光資源をよりアピールしていき、旅行商品の造成につなげる企画が行われた。

 

※写真=「SAKIDORI FRANCE」ワークショップ会場の模様