ウイングトラベル
シンガポール政府観光局、MICE誘致策強化
中小団体獲得へ「INSPIRE」プログラム導入
シンガポール政府観光局（STB）は日本を含めた海外からのMICE誘致拡大を図るための施策を強化する。これまでは200人以上の大型団体を対象とした誘致プログラムを導入してきたが、新たに20人以上の団体を対象とした新たな優待プログラム「INSPIRE」を導入。日本市場を含めた世界各地からの中小MICE需要の取り込みを目指す。シンガポールへのMICE関連の旅行者は昨年12.1％増と2ケタの成長を見せるなど好調に推移している。優待プログラムの対象を拡充することで、訪問客数の上積みと外国人旅行客の消費額の上積みにつなげていきたい考えだ。
シンガポールはここ数年、大規模の国際会議が相次いで開催されている。今年は世界中のオンラインコンテンツクリエイターを対象とした世界的イベントの「Vidcon」がアジアで初めて開催されるのを始め、20年以降も8000人の参加者が見込まれる世界最大の知的財産専門家の会合である国際商標協会の年次会合や世界から2万人以上の参加が見込まれているライオンズクラブの国際大会が行われることが決まっている。
そうした大型の国際会議案件の獲得などにより、2018年のシンガポールにおけるMICE関連の訪問客数は前年比12.1％増の290万人超に達するなど、好調に推移している状況だ。
新プログラムは20人以上の団体が対象
食や学びなど63種類の無料体験企画を用意
INSPIREは「In Singapore Incentives & Rewards」の略。シンガポールの現地企業29社と提携し、63のプログラムを用意した。
INSPIREプログラムを利用するには20人以上の外国人を含む団体で3日以上シンガポールに滞在することが条件となっている。現在は2021年12月31日までにシンガポールを訪問するMICE団体からの申し込みを受け付けている。
