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2019.07.26

WING

F-35に自動対地衝突回避装置の統合を開始

F-16で成果あるシステム、米官民が計画より7年早く実現

 F-35JPO(統合プログラムオフィス)、米空軍、ロッキード・マーティン社は7月24日、米空軍のF-35Aフリートへの自動対地衝突回避装置(Auto-GCAS)の統合を開始したことを明らかにした。F-16向けの同装置をベースに迅速、俊敏な開発、試験、契約アプローチのお陰で、政府と産業界のチームは、当初計画の2026年より7年も早く救命技術の実装に成功した。
 もともと自動GCASはF-16のためにNASAと米空軍研究所が協力して開発したもので、地形の地図化、地表面の位置、地上衝突の可能性の探知と回避の自動化を行う。プログラム(ソフトウエア)が切迫したインパクトを認識したとき、パイロットに機敏な行動をとるよう警告し、もし、パイロットが反応しなければ、自動GCASが自らの判断で一時的に操縦をオーバーライドし、航空機が被害に遭う状態から脱するようにかわし、安全な飛行経路に戻れば、操縦をパイロットに戻す。
 このシステムはF-16に搭載されて5年以上成功裡に運用されており、2014年以降8人のF-16パイロットの生命を救うという功績を挙げている。

 

※画像=F-35の自動対地衝突回避システムの作動概要図(提供:ロッキード・マーティン)

F-35 Automatic Ground Collision Avoidance System: Proven life saver.

※画像=F-35の自動対地衝突回避システムの成果(提供:ロッキード・マーティン)