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2017年度旅行収支、黒字額2兆円に迫る勢い
1.93兆円の黒字、4年連続で過去最高を更新
財務省が発表した国際収支状況によると、2017年度(17年4月-18年3月)の旅行収支は、前年度比6227億円増、47.5%増の1兆9325億円の黒字と4年連続過去最高を記録。しかも、前年の微増から勢いを取り戻し、2兆円にあと一歩のところまで迫った。
2017年は2-3月がマイナスになるなど、厳しい状況が予想されたが、新年度が始まる4-6月が10%台の伸びに回復、7-9月は20%台に伸びが加速、10月以降は30%台となり、とくに12月49%増、今年2月82%増、さらに3月は59%増の1453億円の黒字と段階的に勢いを取り戻した。
1-3月の旅行収支は43.2%増の5023億円の黒字で、3カ月間で5000億円以上の旅行黒字を初めて計上した。
日本政府観光局(JNTO)の資料から財務省が算出した2017年度の訪日外国人旅行者数は、19.9%増の2977万2579人、出国日本人数は2.8%増の1797万6765人。2015年度当時の“爆買”とは違う「モノ」と「コト」への消費が定着してきたとみられる。
旅行収支を含むサービス収支は6029億円の赤字で、前年度と比べて7784億円も赤字幅が縮小した。貿易収支は4兆5818億円の黒字で、これにより、国際経常収支は21兆7362億円と前年から黒字幅を7174億円拡大し、過去3番目の黒字幅を計上した。
3月の旅行黒字1453億円、6割近く増加
1-3月旅行黒字5000億円突破、1年でプラスに
3月単月の旅行収支は1453億円の黒字で、前年同月比で58.6%増、537億円の増加となった。1000億円以上の黒字は昨年4月から12カ月連続で、遂に1年にわたった。
ちなみに、JNTOによると、3月の訪日外国人旅行者数は18.2%増の260万7900人、出国日本人数は3.5%増の180万7100人。訪日外国人の伸びを旅行黒字は大幅に上回っている。
2018年第1四半期(1-3月)の旅行収支は5023億円の黒字で、前年同期比43.2%増、1516億円も増加した。前年のマイナスから1年で黒字幅はプラスに転じた。
※旅行収支の月別推移