2021年に主要9都市でホテル供給過多の可能性

CBRE、「2021年のホテルマーケット展望」

　不動産事業やコンサルティングなどを手掛けるCBREは6月10日、「2021年のホテルマーケット展望」と題する特別レポートをまとめたが、今後3年間で日本の主要9都市のホテル客室数は24%増加し、供給が需要を上回る可能性があるとの試算を公表した。今後さらに供給が増加すれば、あらゆるホテルがインバウンド需要拡大の恩恵にあずかれるわけではなくなるとして、顧客獲得競争が激化すると見通した。
　それによると、2018年は訪日外客数の増加を受けて外国人宿泊需要も増加し、2018年の外国人延べ宿泊者数は対前年比11.2％増（約900万人泊増）の8859万人泊となった。その一方、日本人の日本国内での延べ宿泊者数は対前年比2.2％減（約900万人泊減）の4.2億人泊となり、国内での日本人宿泊需要の減少分をほぼ外国人宿泊需要の増加分で埋め戻す結果になった。

※グラフ＝2021年に想定される全国9都市の需給バランス（客室数と必要客室数）（CBREレポートより）

※グラフ＝都市別のホテル客室新規供給（CBREレポートより）