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2019.06.04

WING

水素燃料電池の空飛ぶクルマがローンチ

米アラカイ・テクノロジーズ、「Skai」を発表

 時代はいよいよ水素燃料電池機の時代へーーー。米マサチューセッツ州に拠点を置くアラカイ・テクノロジーズ(Alaka’i Technologies)が、水素燃料電池を利用した垂直離着陸型の電動エアモビリティー「Skai」をローンチしたことを発表した。水素燃料電池を活用することによって、「ゼロ」エミッションを達成することができるとしており、最大で5名の旅客を乗せることが可能で、ペイロードは最大1000ポンド。最大4時間、航続距離は最大で400マイル、時速は最大118マイルのスピードで飛行することができるとしている。
 クリーンエネルギーとして航空業界でも未来の航空機開発に向けて水素燃料は、世界の研究機関や大手機体メーカーから注目度が高い。
 そうしたなか「Skai」を開発に取り組むアラカイ・テクノロジーズのコアメンバーは、米航空宇宙局(NASA)やレイセオン、ビーチ、シーラスなど、航空宇宙および防衛産業出身のエキスパートたちが揃った。さらに、そのデザインにはBMWグループのデザイン・イノベーションスタジオであるデザインワークスが協力するなど、洗練されたデザインとすることを目指した。
 アラカイ・テクノロジーズの「Alaka’i」とは、ハワイ語で「導く」などの意味を持つ。その名が示すように水素燃料電池を使ったエアモビリティーを開発することで、世界の空をリードしていくことが同社の狙いだ。空飛ぶクルマとして日本国内でも様々なプレイヤーが、新たな都市アーバンモビリティの開発を急ぎ、国も新産業を支援すべく、その制度設計や認証制度などを急ピッチで進めようとしている。アラカイ・テクノロジーズが明らかにした「Skai」のスペックをみれば、同社もこの空飛ぶクルマ市場に参入することは明らか。水素燃料電池を使うことで、抜群の環境性能を有するだけに、手強いライバルとなりそうだ。

 

※画像=水素燃料電池を利用した空飛ぶクルマ「Skai」(提供:アラカイ・テクノロジーズ)

※画像=BMWグループのデザインチームが協力するなど洗練されたデザインに(提供:アラカイ・テクノロジーズ)

※画像=水素燃料電池でゼロエミッションを達成することを目指す。排出されるのは「水」だ(提供:アラカイ・テクノロジーズ)