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2019.05.17

ウイングトラベル

2018年度旅行黒字、過去最高の2.5兆円

災害と年明け後の訪日需要陰りで伸び鈍化

 財務省が発表した国際収支状況によると、2018年度(18年4月-19年3月)の旅行収支は、前年度比4706億円増、23.3%増の2兆4890億円の黒字となり、5年連続で過去最高を記録した。ただ、前年度の54.4%増と比べると伸び率は鈍化した。
 2018年度は自然災害の影響で7月以降に訪日需要が鈍化し、とくに9月は1.5%増まで低迷したが、10月以降に持ち直した。しかし、今年に入り、訪日需要に陰りが出始め、結果的に前年度比23.3%増にとどまった。
 日本政府観光局(JNTO)の資料から財務省が算出した2018年度の訪日外国人旅行者数は、前年度比6.2%増の3162万6933人、出国日本人数は7.1%増の1924万9572人で、訪日外国人旅行者数の伸びが鈍化した一方で、日本人海外旅行者数が堅調に伸びたことが、旅行収支の黒字額に影響している。

 

 1-3月旅行収支、6621億円の黒字
 3月黒字2076億円、4カ月連続2000億円超え

 また、2019年第1四半期(1-3月)の旅行収支は前期比729億円増、12.4%増の6621億円の黒字となった。2月は一桁台の伸びに留まったが、3月に持ち直した。
 3月単月の旅行収支は2076億円の黒字で、前年同月比262億円増、14.4%の増加となった。単月2000億円以上の黒字は4カ月連続。

 

※旅行収支の月別推移