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2026.01.06

WING

海上幕僚長 齋藤聡海将・年頭の辞

~厳しさ増す安保環境、使命達成向け決意新たに~

 謹んで新春のお慶びを申し上げます。
旧年中賜りました御支援に対し、心より御礼申し上げます。
 昨年、インド太平洋方面派遣を中心に、共同訓練等で同盟国・同志国等と連携を強化しました。特に8月の英空母打撃群との交流等では日英防衛協力の幅を広げ、10月には米海軍・海兵隊創設250周年記念行事に参加し、強固な日米同盟を再確認するとともに、各国海軍代表と交流を深めました。
 一方、国際社会は戦後最大の試練に直面し、世界平和の既存の秩序は深刻な挑戦を受け、わが国を取り巻く安全保障環境は、戦後最も厳しく複雑なものとなっています。中国の海洋進出や台湾海峡・南シナ海の緊張、ロシアのウクライナ侵略、北朝鮮の弾道ミサイル発射など、国際秩序を揺るがす行動が続いています。さらに、サイバー空間や宇宙領域の脅威も増大し、海上自衛隊の役割は一層重要になっています。
 こうした中、海上自衛隊は、組織としての能力強化を進めています。例えば、「ちょうかい」へのトマホーク搭載によりスタンド・オフ防衛能力の先駆けとして新たな役割を担います。また、無人化技術やAIを活用し、革新技術を積極的に導入します。豪州次期汎用フリゲートへの「もがみ」能力向上型選定は、日豪防衛協力の深化やわが国の高度な技術力と国際的役割の拡大を示しています。さらに、海上自衛隊をより精強・誠実にするための取り組みである『「よりS2」検討』も開始から1年以上経過し、今後も継続してまいります。
 人的基盤の確保も喫緊の課題です。処遇改善を進め、勤務環境を充実させて隊員が安心して力を発揮できる体制を整えます。また、昨年策定した女性・平和・安全保障(WPS)推進計画を踏まえ、多様な人材を募集し活躍できる環境整備にも取り組みます。
 結びに、海上自衛隊は、国民の負託に応えるべく、使命達成に邁進する決意を新たにいたします。本年も皆様の御理解と御協力をお願い申し上げ、年頭の御挨拶といたします。

※写真=齋藤海上幕僚長(提供:海上幕僚監部)