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2025.11.25

WING

阪大、金属積層造形の強度階層組織変形挙動を解明

 金属3DP活用拡大に期待、軽量・耐久性向上等にも

 大阪大学大学院工学研究科の研究グループが、金属3Dプリンターに特有な超急冷凝固・冷却現象に由来して形成される、マイクロメートルスケールの「結晶方位ラメラ組織」とナノメートルスケールのセル状組織からなる高強度階層組織の変形挙動と、強化機構を、世界で初めて解明することなどに成功した。これまでセル状組織の変形挙動や強化機構、セル状組織の詳細な形態や形成機構は解明されていなかった。
 研究グループは、金属3Dプリンターが金属部材の組織制御や力学機能制御にも有効であることを示したとみており、「産業界における金属3Dプリンターの活用範囲拡大に?がることが期待される」とした。さらに、この研究成果に基づく高力学機能部材の創出は、「機器やシステムの軽量化、低燃費・高効率化、さらには耐久性・安全性の向上を通じ、持続可能な社会の実現に大いに貢献することが期待される」とし、航空宇宙、自動車、医療機器、エネルギーなど、幅広い分野で応用可能であるとの見解を示した。